ほっこくブログ ~潟のエトランゼ~

来訪者から見た北國のすがた

芦城 喫茶フローラにて一服

芦城公園の梅の花びらがささやかに開きはじめたのはもう二週間近く前のことだ。
ほっこくにも春の足音が近づいている。

さて、芦城公園からほど近いフローラという喫茶は、私の知る限り市内きってのレトロ喫茶である。

特に窓際の席は良い。店内はバロックの流れる洋装、窓から見えるお庭は苔むす和空間。それらふたつを同時に楽しめる贅沢がある。私はいつもそこに座って、和と洋の間をひとり静かに振動している。誰もそのことには気づいていない。

こういう昭和的雰囲気の心地よい喫茶には、煙草の煙がつきものである。この店もしかり。分煙は成されていない。
私は煙草が苦手であるが、昭和の喫茶は好きなので、ここを分煙にしてほしいとは言えない。
こういうところに来たら、煙草の匂い含め、昭和という時代そのものを丸ごと愛す他ない。

ちなみに肝心の珈琲そのものもとても評判が良い。
コーヒーの美味しさや味の違いを説明出来ない自分を、私はいつも残念に思う。